“カネカ簡易DNA抽出キットversion2″ が下記論文に掲載されました。

• カネカ簡易DNA抽出キットversion2

＜論文情報＞
Rapid screening method for male DNA by using the loop-mediated isothermal amplification assay
M. Kitamura et al., International Journal of Legal Medicine, 132, 975–981 (2018)

＜論文の概要＞
収集されたサンプルから男性由来の生体物質をスクリーニングすることは、犯罪者の調査、特に性犯罪に関する調査に重要な役割を果たしています。筆者らは男性DNAを検出するためにY染色体の反復配列を標的とするLAMP法を開発しました。

カネカ簡易DNA抽出キットversion 2を用いて10分程度で男性DNAを抽出した後、61〜67°Cの条件で0.5 ngの男性DNAからの増幅に成功しました。一方、同じ条件下で最大10 ngの女性DNAを含む検体では検出されませんでした。61〜67°Cの条件下では、10分以内で増幅が認められ、20分で増幅が完了します。このLAMP反応ではわずか1 pgの男性DNAを検出できるほか、テンプレートDNA 1 pg〜10 ngの範囲で、DNA量と反応時間の間に相関関係が見られました。

さらに、男性DNAのオンサイトスクリーニング検査にLAMP法を適用するために、筆者らはLAMP反応を比色で検出可能な色素を用いたプロトコルを開発しました。
筆者らが開発したプロトコルを用いることで、検体（男性の血液や唾液）のDNA抽出から検出までを約30分で完了でき、多くの作業や特別な機器を必要としないため、法医学調査における男性由来サンプルの迅速かつ簡単なスクリーニングが可能になると考えられます。

本論文では、男性DNAの抽出に“カネカ簡易DNA抽出キットversion2″ を用いております。

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